石川県・丸山公園のホタル
ホタルの種類 現在、石川県では9種類のホタルが確認されています。その内光るホタルが4種類います。源氏・平家・姫、クロマドボタルです。光らないホタルには、オバボタル・オオオバボタル・スジグロボタル・ムネクリイロボタル・カタモンミナミボタルがいます。その中のクロマドボタルは幼虫期に光りを出し、成虫では光りません。
丸山公園のホタルは源氏ホタル・平家ホタル・クロマドボタルがいます。源氏ボタルは6月の上旬から中旬に出始め、7月の上旬〜中旬まで約1ヶ月間出ます。平家ボタルは7月に入ってから僅かですが出ます。又、幼虫期に光るクロマドボタルは6月〜10月ごろまで見られますが藪の中で光るので簡単に見つけることは出来ません。
源氏ボタルについて?
ホタルは何故光るのか?
ホタルは夜活動します。その目的は概ね繁殖のためですから、相手を捜さなければなりません。暗闇で異性を探すために光を出します。オスは飛びながら強い光を出してメスにラブコールを送ります。飛んでいるのはオスで盛んにメスに対してラブコールを出します。メスは低い位置の草むらなどに止まって、オスとは違った光方で自分の存在をアピールします。メスを見つけたオスは、そこに飛んでいって交尾をします。ですから他の光があるとメスを探すことが出来ません。ですから懐中電池などの光はホタルにとっては迷惑なのです。オスとメスの違いは大きさも有りますがオスはお尻の先(5節と6節)2スジが発光、メスはお尻の先の(5節)1スジしか光りません。オスが1pに対してメスは2pと大きいですが、光方はオスが強いです。
光の発光原理について。
(おなかの中の物質ルシフェリンと空気中の酸素と酵素ルシフェラーゼの働きで光を発生します。)
光る間隔は東日本と西日本では違います。東日本(関東)は4秒間隔・西日本(関西)は2秒間隔です。この丸山ホタルは関西型の2秒間隔です。
光る時間帯・8時〜9時頃が一番のピークでその後しばらく休んで午前1時頃と明け方3時頃にもピークが有りますが極端に数は減ります。。
ホタルの一生・ホタルの寿命は1週間〜10日間です。その間に交尾をし、メスは次の日には川辺の水苔や葉っぱの裏に卵を産み付けます。その数は約500個〜1000個程です。このデーターは養殖によります。自然界は厳しいので、それ以下かと思います。その卵は約4週間(23〜25日)で幼虫に孵り、水の中に入りカワニナを食べ成長します。5・6回脱皮を繰り返し、翌年の4月の下旬から5月の上旬にかけ、水の中から出て土にもぐりサナギになります。その後約7週間位(50〜53日)で羽化し、地上に出てきます。ホタルは普通1年で成虫になりますが餌不足などで幼虫期間が2年になるものもいるようです。成虫は僅かな水分だけで餌は採りません。幼虫は毛虫のようなもので成虫のホタルとは似ても似つきません。
ホタルの生息場所の条件・餌になるカワニナがいることです。水質については清流よりやや水質の劣ったところが好適地のようです。この場所は向かいの森からの水で小川が形成され、沢山のカワニナが生息しておます。それと周りには全く明かりが無いことも条件です。そして大事なことは川辺に葦等の水草があることです。ホタルの休息場所(産卵場所)は勿論のことですが、それらの水草などはカワニナの大切な食料にもなります。
最後にに大切な自然を守るための注意事項、
1、蛍の天敵は人工の明かりです。観察場所では携帯電話の明かりも目立ちますので後方で使用して下さい。
2、ホタルが飛んできたら捕まえて観察しても良いです。必ず返しましょう。
3、生息地には入らないで下さい。
4、ゴミは持ち帰りましょう。歩きながらの喫煙、ポイ捨てはやめて下さい。携帯灰皿を使用して下さい。
5、カメラでの撮影は高感度、高技術でないと写りません。普通のカメラ、デジカメ、携帯は自動でフラッシュが出ます特に注意して下さい
皆さんのご協力をお願いします。