2009/8/9〜12 穂高連峰登山記
昨年の白馬、涸沢登山で私の中に眠っていたアルピニストへの憧れが一気に目覚めました。只、年齢も考えて夏山で、しかも安全第1で山小屋泊の余裕を持っての計画をする事にしています。
今回は少し冒険心を取り入れた行程になりましたが1日6〜7時間の歩きで3泊4日の北穂高、奥穂高、前穂高の縦走です。
8/9日、「晴れ男」ですが天気を気にしながらの出発、車中で台風が発生しているとの情報が入り不安を抱えながらの平湯温泉での車中泊。
8/10早朝、雨の音で目が覚め簡単に朝食をとりながらラジオで天気予報を聞くが詳しく把握出来ず、とりあえず上高地にまで行って判断しょうとバスに乗車。
上高地では雨で午後にはもっと強くなるとの予報、天気を気にしているアルピニストが沢山いました。私も台風が気になり、かなり迷いましたが涸沢での足止めも覚悟で決行することにしました。
6:30雨具を準備しての登山開始、昨年の経験で下だけの合羽で傘をさしての登山、チョツト見は悪いがこれが実に快適です。最近の雨具は技術の進歩で蒸れなくはなっていますがそれでも不快です。涸沢までなら傘をさしてもすれ違う人に邪魔になることはなく明神、徳沢、横尾と順調に行きました。横尾で槍沢から登山を断念して帰って来た人に出会い、慎重な行動に私も正直揺らぎました。
9:30ますます強くなる雨の中横尾を出発、途中雨が止みだしたのと腹が減ったので昼食をとることにしました。天気が良ければ景色を見たり、コーヒータイムの休憩を取りながらの楽しい登山ですが、雨となると最悪、景色は見えず休憩しても飲料だけの味気ないもので終わってしまいます。ところがこの昼食を境に雨が上がり視界が開けてきました。
13:00予定より早く涸沢に到着、雨も上がり天気予報では明日、明後日共に晴れマーク、「晴れ男」の神話健在・・・(大きく叫びたい気分をこらえて・・・同室の人たちと喜びました。)
14:00霧も上がり穂高の山々の全貌が見えてきました。最高の気分で生ビールもサイコーで〜す。ほろ酔い気分でカール内の雪渓やテント村を散策しました。17時山小屋の夕食はなんとトンカツで〜す。ついつい食べ過ぎて胃薬を飲む羽目に・・・・
雨の徳沢 |
雨上がりの雪渓 |
北穂高岳 |
北穂 涸沢 奥穂 |
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8/11台風の直接影響もなく今日はピーカンの予報、ベランダで朝焼けの穂高連峰を眺めているとグラグラと揺れ地震発生、駿河湾沖での震度6、被害も出ている情報をキャッチしながら
5:45北穂高岳へのアタックを開始することにしました。涸沢から標高差800mを垂直に感じながらの登りは単調なので途中高山植物の写真を撮りながらゆっくりと登りました。それても地図上の3時間、
8:50で山頂に立つことが出来ました。霧の合間からの槍ヶ岳は感動もので思わず見ず知らずの人たちと共に北穂の標識をなで回していました。
30数年前、友達と2人でテントを担ぎ槍ヶ岳に登ったことを思い浮かべ、もう一度挑戦したい・・・そんな思いの頭を切り替え、今回の最難関、涸沢岳〜奥穂高への気持ちの準備に入りました。まずは、ほぼ中間地点「最低コル」までの岩場を手と足を使いながらの3点確保を忘れずに出発。あくまでも自分のペースで着実に進み、約1時間で「最低コル」に到着、ここで雪渓の雪を溶かしてのコーヒータイム、昨年の秋に作った「干し柿」を食べました。最高の味に出来あがっていました。涸沢カールを眼下に至福のひと時を過ごし、後半の涸沢岳への岩場を縦走しました。噂に聞く難コースも難なくクリアーすることが出来、涸沢岳には
12:00、穂高岳山荘には
12:20に到着することが出来ました。ここには生ビールはないので缶ビールで乾杯、そして「おちらし粉」を砂糖と冷水で練って食べました。これも最高に美味しかったです。山登りでの楽しみの一つは休憩時の「おやつ」です。私はこれに必要以上の手間をかけます。必ずお湯を沸かしてコーヒーかお茶を作ります。果物の缶詰やお菓子類等も非常食兼用で多目に持っていきます。これが結構な荷重になりますが楽しみには替えられません。今日はここでの宿泊なのでゆっくりと昼寝タイムや山上からの展望を楽しみました。夕日が沈む先に大きく鎮座する
白山は感動ものです。おそらくここから白山を眺め、白山を訪れる人が多いと思われる程の存在感がありました。
北穂からの岩場 |
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コル手前の眼下 |
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涸沢岳と北穂 |
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霊峰白山 |
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8/12 日の出を見ながらの朝食は贅沢そのもので再合掌でした。そして今日の天候もピーカンを予想しての冷えこみでした。
5:20今日は奥穂高岳・前穂高岳をへて重太郎新道で上高地へ下山、先ずは山荘からすぐに切り立つ岩場をハシゴと鎖でクリアーしながら
6:00に今回の目的地標高3190m国内第3位の奥穂高の山頂に立つことが出来ました。小さな祠に安全祈願をして360°の展望を楽しみ別れを惜しみながら先を急ぐことにしました。ここから先は吊尾根と称し細い尾根伝いを約1時間、
7:30前穂高の分岐に到着しました。ここにザックを置き、身軽になっての前穂高岳山頂へアタック、山頂からは北アルプスの峰々や南アルプス、富士山も見え眼下に上高地を見下ろすことが出来ました。
8:25ここから先は急峻な下りでハシゴや鎖があり、かなり足に負担がかかりそうなのでゆっくりと確実にを心がけての下山、時間こそかかるが展望や高山植物等を楽しむ余裕を与えてくれました。又、念願のベニヒカゲや、クモマベニヒカゲも観察することが出来ました。
9:15岳沢ヒュッテ跡が見えるところで休憩を取ることにしました。ここからはゆっくり行っても上高地には3時間で
12:00頃には着くことが出来そうなのでコーヒーを沸かして至福のひと時を過ごしました。
9:50岳沢伝いに不安を抱えた膝をかばいながらゆっくりと下山、途中風穴(地中に氷が残り冷風が出る)の天然クーラーで休憩を取りながら
13:00に上高地河童橋に到着しました。
日の出間近 |
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富士山を望む |
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ジャンダルム |
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奥穂より槍ヶ岳 |
前穂より |
前穂より |
クモマベニヒカゲ |
重太郎新道より |